部活動にプレゼントをすることが、予想外にも悩みの種になる場合があるという点を、5つの例で説明します。
子供たちが一生懸命に取り組む部活に、親としてエールを送りたいと思うのは自然なことです。
しかし、その気持ちが場合によっては逆効果となり、期待していたような反応が得られないこともあります。
適切でない品物を選んでしまうと、それが子供たちの間の関係や、送り手であるあなた自身にも悪影響を与える可能性があります。
そのため、これからプレゼントを選ぼうと考えている方は、注意深く選んでください。
今回は吹奏楽部だけでなく、様々な部活動に役立つ情報を紹介します。
部活の差し入れで迷惑と思われるもの5選
これから、受け取ると困るプレゼントの具体例を5つ紹介します。
個包装されていないスナック
お菓子は差し入れの定番ですが、個包装されていないものは避けましょう。
個包装されていないスナックは、開封した瞬間にすぐ食べなければならなくなり、その場で食べる意思がないメンバーには迷惑がかかります。
メンバーが自分のタイミングで楽しめるように、または家に帰ってからでも楽しめるように、個包装されたスナックを選びましょう。
特に夏期には、溶けやすいチョコレート製品よりもクッキーなどの溶けないスナックを選ぶことが推奨されます。
豪華スイーツがもたらす問題点
以前にも述べたように、豪華なスイーツを贈ることは、多くの場合、贈り手の自尊心を満たすために行われます。
「あの家は高級なお菓子を提供した」という噂が保護者間で広がると、結果として受ける視線は否定的になることが多いです。
最終的には、そうした行動は贈り手にとって何の利益ももたらさず、かえって不利益を招くことがあります。
実際、部活動でのスナックとしては、シンプルで手に入りやすいスーパーのお菓子が最も適しています。
子どもたちは、お菓子が高級であることよりも、その美味しさや楽しさを重視します。
高級なお菓子を渡されても、その繊細な味を十分に楽しむのは難しいでしょう。
消化に悪い食事への配慮
部活動の前後には、消化に悪い食べ物を避けることが大切です。
特に、消化に時間がかかる以下のような食品は問題となります。
・ 脂肪分が多い食品(例:ウインナー、ハム)
・ 揚げ物(例:唐揚げ)
・ 消化が悪い果物(例:パイナップル、梨、柿)
・ ドライフルーツ
甘い果物であっても、消化に悪いものがあるため、提供する際は消化に良い選択肢を考慮する必要があります。
消化に良い果物としては、以下のようなものがあります。
・ りんご
・ メロン
・ バナナ
・ 桃
これらのフルーツはカットして提供することで、さわやかな味わいを提供しつつ、練習後の水分補給にも役立ちます。
アイスクリームの差し入れについて
夏場のアイスクリームは、青春の味わいそのものとも言える楽しい差し入れです。
しかし、最も注意が必要なのはその保管と提供のタイミング、特に溶けやすさに関することです。
アイスクリームを提供する際は、事前に担当の先生やコーチとしっかりと相談し、計画を立てることが大切です。
部活動のスケジュールは予想が難しく、予定していた時間より活動が長引いてしまい、結局アイスクリームが溶けてしまう、という状況を避けるためにも、事前の準備は欠かせません。
また、カップアイスを選ぶ場合は、食べるためのスプーンの用意も忘れずに行いましょう。
これは小さな注意点ですが、見落としがちなポイントです。
粉末のスポーツドリンク
運動をするクラブ活動において、アクエリアスなどのスポーツドリンクをプレゼントすることが一般的です。
しかし、ドリンクを提供する際は、ペットボトル入りのものを選ぶことが推奨されます。
「自分で溶かすために粉末を渡される」と、既に水筒に入れているお茶や水を好む人もいるため、粉末形式のドリンクは避けた方が無難です。
また、特に運動後は冷たい飲み物が好まれるので、クーラーボックスで冷やして提供することが好評を得やすいです。
部活の差し入れの選び方と注意点も紹介
部活動へのプレゼントで絶対に避けるべき品物について触れる前に、プレゼントをする上での基本的なマナーについて説明します。
心からのプレゼントであっても、以下の点に注意しなければ、喜ばれないことがあります。
・ 全員に平等に配布する
・ 高価な品物は避ける
・ 頻繁に個別でプレゼントをしない
・ プレゼントしたからといって何かを期待しない
これらのポイントを理解し、プレゼントをするかどうかを慎重に判断しましょう。
全員に平等に配布すること
「スタメンだけに渡す」「仲が良い子だけに渡す」といった行為は絶対に避けましょう。
部活動はチームワークを育む場所です。
グループ内で差別を生むような行為は、集団全体に悪影響を与えます。
プレゼントを受け取れなかった人は不快に思うだけでなく、その不満が親に伝われば、結果的に損をするのはプレゼントをしたあなたです。
保護者会での評判が下がるだけでなく、何よりもあなたの子供が周囲からどう見られるかにも影響します。
そのため、プレゼントは全員に公平に行い、足りなくなることがないように、余分に準備することをお勧めします。
避けるべき高価なアイテム
部活動で受け取る高級なスナックは、意外と喜ばれないことが多いです。
練習後の疲れた体には、高級なデパートのスイーツより、シンプルで手軽なお菓子のほうがずっと感謝されます。
重要なのは、高価なプレゼントがしばしば送り主の自己満足に終わり、受け取る側が本当に感謝を感じることは少ないということです。
本当に気持ちを伝えたいなら、身近な場所で手に入る、リーズナブルな個包装スナックがふさわしいでしょう。
家でゆっくりと楽しめる特別なお菓子を選ぶなら、その消費に適したタイミングを選んでください。
高級なお菓子がデパートで売られているとしても、部活のサポート用に特別提供されているわけではありません。
自己満足からのプレゼントは、実際には不要です。
個人からの頻繁なプレゼントを避ける
部活動では、保護者会が組織され、試合やイベントの応援、送迎、差し入れの準備を分担しています。
そんな体制が整っている中で、個人からの差し入れが全体の調和を乱すことがあります。
応援の方法は差し入れだけではないため、保護者会内での不快感を避けるためにも配慮が求められます。
差し入れをする際は、差し入れ担当として保護者会に積極的に参加するか、個人的に行動する前に事前に相談することが大切です。
プレゼントに対する見返りを期待しない
「差し入れをしたのだから何かお返しがほしい」や「SNSで紹介してほしい」という見返りを期待する行動は、好ましくありません。
プレゼントは、その本質で寄付と同様、何らかの見返りを期待するものではなく、受け取る側にとっても喜びにはなりません。
もちろん、プレゼントでみんなが元気になり、良い成果を出してほしいと願うのは当然です。
しかし、個人的な利益ではなく、チーム全体の利益や喜びにつながる結果を期待することが重要です。
SNSで紹介されることを期待せず、プレゼントが心から喜ばれ、自然に感謝の気持ちが表れることが、送り主にとっても最も満足のいく結果になります。
部活への差し入れまとめ
クラブ活動への差し入れは通常、喜ばれる行為ですが、提供の仕方や選んだアイテムによっては、かえって迷惑となり逆効果になることもあります。
差し入れをする際には、次のようなポイントに留意しましょう。
・ 全メンバーに公平に配布する
・ 高額なアイテムを避ける
・ 個人的に頻繁に提供しない
・ 提供したことによる見返りを期待しない
さらに、以下のアイテムは迷惑となる可能性があるため、避けるようにしてください。
・ 個包装されていないお菓子
・ 高価なスイーツ
・ 消化が遅い食品
・ アイスクリーム
・ 粉末ドリンク
心のこもった差し入れが、メンバーにとってプラスの効果をもたらし、クラブ活動に良い影響を与えることを目指しましょう。