今回は、洗濯機にキッチンハイターを使用しても故障するリスクがあるのかどうかを探ってみましょう。
洗濯機は私たちの衣服を清潔に保つ重要な家電ですが、洗濯機自体が汚れやカビで汚れている可能性もあるということはあまり知られていません。
特に、洗濯槽の見えない部分には目に見えないカビが繁殖していることがあります。
普段使っている洗濯機の表面は綺麗に見えても、定期的な掃除を怠っていると、隠れた部分にカビが生えてしまうことがあります。
洗濯槽にカビがある状態で洗濯を行うのは、思うだけで不快な気持ちになりますよね。
洗濯槽を清掃するのに便利なのが、市販されている洗濯槽クリーナーです。
多くの方がこれを使ったことがあると思います。
私も洗濯槽のカビ取りには、ジョンソン社製の塩素系洗濯槽専用洗浄剤を使っています。
洗濯機専用に開発されているので、安心して使用できます。
ただし、この洗浄剤は使い切りタイプであり、必要な時に購入するスタイルですので、常にストックしているわけではありません。
そのため、急に洗濯槽を洗浄したくなった時に、手元にないこともあります。
そんな時、ふと思うのが「キッチンハイターを使って洗濯機を洗浄できるのではないか」ということです。
洗濯機にキッチンハイターを使用する際の方法とポイント
キッチンハイターを洗濯機で使う際、どれくらいの量を使えばいいのか疑問に思うかもしれません。
例えば、パナソニックのような洗濯機メーカーでは、「衣類用の塩素系漂白剤約200 mLをドラムに直接入れる」との指示があります(キッチンハイターを代用する場合も同じです)。
キッチンハイターを入れたら、通常通り洗濯機を回すだけです。
市販の洗濯槽カビキラー(塩素系)と同様、「つけ置きなしで、入れてすぐに洗濯機を回す」という手順が一般的です。
ただし、洗濯機によっては専用の洗濯槽洗浄コースが設定されているものもあるので、そのコースを利用するのも良いでしょう。
パナソニックの説明書には、「市販の洗濯槽クリーナーやカビ取り洗浄剤を使うと泡立ちが多く、途中で排水してしまう可能性があり、十分な効果が得られないことがある。
当社としては保証しかねる」と記載されています。
パナソニックが自社製の洗濯槽クリーナーを販売しているため、自社製品の使用を推奨し、他社製品に対する保証がないというのは、一般的な注意事項です。
洗濯機をキッチンハイターを使用しても故障する?
洗濯機をキッチンハイター(塩素系漂白剤)で洗浄する場合、基本的に洗濯機が壊れる心配はないと結論づけられます。
一般的なステンレス製の洗濯槽においては、適量のキッチンハイターを用いて安全に洗浄が可能です。
実際、キッチンハイターを洗濯機洗浄に使っている人もおり、洗濯機が故障したという報告はほとんどありません。
多くの洗濯機メーカーは、洗濯槽の清掃に「衣類用塩素系漂白剤」の使用を推奨しています。
これは衣類用ハイターでも安心して使用できることを意味しています。
では、「衣類用ハイター」と「キッチンハイター」との違いは何かと疑問に思うかもしれませんが、両者の成分は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)と水酸化ナトリウム(アルカリ剤)で、実質的な違いはほとんどないことがわかります。
キッチンハイターには、衣料用ハイターには含まれない界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)が配合されています。
この界面活性剤は、シャンプーやボディソープ、食器用洗剤などにも使用される一般的な成分です。
しかし、界面活性剤を含むキッチンハイターを使用すると、泡立ちが多くなり、洗浄中に排水される可能性があります。
私が使っているジョンソンの洗濯槽カビキラー(塩素系)にも、次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム、アルキルアミンオキシド(界面活性剤)、けい酸塩(防錆剤)などが含まれています。
つまり、この製品にも界面活性剤は含まれています。
ジョンソン社はこの製品が全自動洗濯機とドラム式洗濯機の両方に使えるとしています。
実際、私が使っていても問題は起きていません。
結論として、洗濯機メーカーは界面活性剤が含まれていない塩素系漂白剤の使用を推奨していますが、界面活性剤入りの塩素系漂白剤を使っても洗濯機が壊れることは少ないようです。
ただし、キッチンハイターの使用はメーカー推奨ではないので、使用する際は自己責任となります。
洗濯機にキッチンハイター使用時のまとめ
洗濯機にキッチンハイターを使用する際の故障のリスクについてご紹介しました。キッチンハイターを使っても洗濯機が故障することはなく、実際に使っている方も多いです。
ただし、この方法はメーカー推奨のものではありません。
最も安全なのはメーカーのオリジナル洗浄剤の使用、もしくはスーパーやドラッグストアで販売されている洗濯機用洗浄剤を使うことです。
緊急で洗濯機を洗浄したい場合に限り、手元に洗濯槽クリーナーがない時にキッチンハイターを代用することも考えられます。
メーカーのオリジナル洗浄剤とキッチンハイターは共に塩素系であるため、洗濯槽を傷めることは少ないです。
キッチンハイターに含まれる界面活性剤による泡立ちが問題となることもありますが、洗濯機は本来洗濯物を洗うために設計されているので、泡立ちが原因で故障することはまれです(メーカーも故障を指摘しているわけではなく、泡立ちによる途中排水の可能性を示唆しています)。
洗濯槽クリーナーは使い切りタイプが多いので、ストックを抱える心配もなく、キッチンハイターの継続使用は不要です。
しかし、急に洗濯機の清掃が必要な場合には、キッチンハイターを自己責任で使用することも一つの選択肢です。